「好きなものだけ詰め込んでやりました。」

好きなことについて好きなペースで書いて行くのさ。

【創作】《詩》梅田トラジェディ

 空気に向かって笑う女性、耳からイヤホン。
 ああ、通話してるんだろうなって理解して。
 都会のオンナノコだな、なんて思った梅田で。
 トイレから出てきた老人、左手にガラケー
 えっ、通話してたのかな……って吃驚して。
 いつの世も変わらない、そこは街だ、梅田だ。
 美男美女の脇を通る、醜男醜女の図。
 都会の人間らしさ、歪んだ人間性
 その脇をすり抜けた現代の吟遊詩人。
 無数の可能性を与えられた迷い人。
 混ざり合った人種、店員の発音は日本語らしくない。
 ここは僕の私の日本国だ、人並みに育てられた愛国心
 けれど口にするのはファーストフード。
 席と席の間を掃く老母の笑顔が凶器に見えた。
 隣の隣の席、結婚と彼氏の話、女子大生が二人。
 隣の隣の席、恋愛と男子の話、女子高生が三人。
 隣の女性と隣の男性は死んでいた。
 分かり合えないね、分かり合いたくないね。
 娘をあやす母親に微笑みを向ける初老の女性。
 その脇で人を刺すような目をした初老の男性。
 二人も昔は恋人だったんだぜ、そんな電光掲示板のしたり顔。
 化粧をする貴女はどこへ向かうのだろう。
 頭を抱えた貴方はどこへ向かうのだろう。
 意味の無いものにたかって。
 価値の無いものを買い漁る。
 これが都会です、現代です。
 揶揄する詩人は死にたくなって駅を見た。
 同じように見上げた人は数知らず。
 すれ違った女性の経験人数とどちらが多いだろう。
 この街はそれでも生きている。
 生きた人間が築いている。
 だから詩人は死にたくなる。
 だから詩人は生きなければならない。
 梅田トラジェディを詠って。

 

*あとがき

 

以前、創作は分けます、としましたが、続かなかったので(オイ)、やっぱりこちらに綴っていくことにします。

あくまでも小説家になろうに投稿した中で、個人的に気に入っているものだけをピックアップして投稿する、という形にはなると思いますが(時折こちらだけに載せたりとかもします)。

なろうは感想書いて!って言ったら規約違反とか面倒ですから、ここでは言わせて欲しいです。もちろん、気に入っていただけたら、ということで。

 

私、時々梅田に行くんですけど(明日も行くつもりです)、あそこは街、って感じがしますね。

街はとても好きだけれど、とても怖い場所。

本当悲劇に満ちた場所だ、って思います。

東京から始まる作品、色々あるじゃないですか。

私もそんなものが書きたくて、でも私東京はあまり知らなくて、かと言って大阪も知らないので、知っている梅田を選びました。

東京○○だって、別に東京都○○じゃなく、東京というシティが舞台ですから、梅田というシティが舞台で良いのです。