短編
星降った夏の夜。 私と祐一は、家路を歩いていた。 流星群。初めて、ちゃんと目にした。 祐一は、そういうものに目を向けさせてくれる、そんな人だったから。 そんなロマンチックなものは、心のどこかで距離を置いていた。 何だか、ほら、恥ずかしいし。それ…
「鞍冨、お前も好きな奴いんだろ?」 って聞いた時には、それはもうドキッとして、胸がきゅうっとなったけど、その後すぐに中瀬君が「鞍冨は汐井。聞くまでもないだろ?」と尋ねると、私は聞いちゃいけない場所に居合わせてしまったと気付かされた。「バ、バ…